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【職種解説】Webエンジニアの理解を深めるー主な仕事内容や必要な資格まで解説

Webエンジニアとは?
Webエンジニアとは、WebサイトやWebアプリケーションの開発を担当するエンジニアのことです。
インターネット上で動作するシステムを設計・開発し、ユーザーに快適な体験を提供する役割を担います。
企業のWebサービス開発やECサイトの構築、SaaS(Software as a Service)開発、業務システム構築など、とても幅広い分野で活躍することができます。
特に近年では、あらゆる業界でWebエンジニアの需要が急速に高まっています!
企業のIT化やデジタルサービスの拡大が進んでいたり、AIやビッグデータの効率的な活用が必要とされている背景から、Webエンジニアの仕事はどんどん増えているのです。
本記事では、そんな需要が急拡大中の【Webエンジニア】の主な仕事内容や向いている人の特徴、期待できる年収やキャリアパスなどを紹介します。
Webエンジニアが目指せる企業
株式会社スタッフサービス エンジニアリング事業本部
株式会社テクノプロ テクノプロ・IT社
株式会社WeTec
※2025.3.6時点での情報です。
Webエンジニアに含まれる職種は大きく2種類
Webエンジニアは大きく分けて「フロントエンドエンジニア」と「バックエンドエンジニア」の2つの職種に分類されます。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアは、ユーザーが直接目にしたり操作したりするWebサイトやアプリケーションの画面部分(UI・UX)を構築するエンジニアです。
たとえば、ボタンをクリックしたときのアニメーションや、ページのスクロール時に発生する視覚的なエフェクトなどが当てはまります。
より快適なユーザー体験を提供するための機能を開発します。
主な技術・スキル
HTML / CSS / JavaScript
Webページの構造、デザイン、動的な動作を作成する基本技術です。
フレームワーク・ライブラリ
React、Vue.js、Angularなどのフレームワークを活用して開発の効率化を図ります。
フレームワークとは、料理でいう「レシピ」のイメージ!
あらかじめ用意された枠組み(ルール)に沿って開発を進めるものを指します。
ライブラリとは、 料理でいう「調味料」のイメージ!
よく使う機能をまとめたパーツセットみたいなもので、必要なものを選んで組み込んでいきます。
UI/UX設計
ユーザーの操作性を考慮した設計スキルが必要です。
見た目の美しさや全体的なバランスばかりに目を向けがちですが、あくまでもユーザー体験を心地よくするための改良であることがポイント!
APIを経由したバックエンドとの連携
バックエンドとの必要な情報をやり取りするために、APIを通してデータ通信を行います。
APIとは、Application Programming Interface(アプリケーション・プログラミング・インターフェース) の略。
アプリやシステム同士をつなげる「共通のルール」「窓口」のイメージです。
天気アプリなら天気予報のAPIを使って、最新の天気データを取得することができますし、決済システムならPayPalやクレジットカードのAPIを使って支払いを処理することができます。
バックエンドエンジニア
バックエンドエンジニアは、Webアプリケーションの裏側の処理(データベース・サーバーサイドプログラム)を担当するエンジニアです。
たとえば、ユーザーがフォームに入力したデータをサーバーに送信したり、ログイン認証を行ったりする機能は、すべてバックエンドエンジニアによって開発されているのです。
主な技術・スキル
PHP、Ruby、Pythonなどを用いてサーバーサイドの開発を行う。
フレームワーク
Laravel(PHP)、Ruby on Rails(Ruby)、Django(Python)など。
データベース
MySQL、PostgreSQL、MongoDB などのRDB・NoSQLデータベース。
データベースとは、Webサービスやアプリに必要なデータを保存し、必要なときに取り出せる仕組みのこと!
情報を整理して保管する巨大なノートというイメージを持っておきましょう。
API開発
REST APIやGraphQLなどを使ったフロントエンドとのデータ通信の設計を行います。
クラウド技術
AWS、GCP、Azureなどのクラウド環境での開発を行います。
クラウドとは、データやシステムをインターネット上で管理・運用する技術のことを指します。
今までは、会社や個人が所有するパソコンやサーバーにデータやシステムを保存することが多くありました。
ですが、「パソコンが壊れたからデータが消えた…」「アクセスが増えたら動かなくなった…」という問題も抱えていました。
これらをインターネット上で管理できるようにしたのが「クラウド」!
管理がしやすくなるだけでなく、コストダウンにもつながるのです。
Geekly Media|フロントエンドとバックエンドの違い|役割やスキル・言語、将来性を比較
Webエンジニアの主な仕事内容
- ・Webサイト・Webアプリの設計、開発、運用
- ・ユーザーインターフェースの設計と実装
- ・バックエンドシステムの構築
- ・データベースの管理・最適化
- ・セキュリティ対策の実施
- ・サーバーの設定・運用管理
Webエンジニアの仕事は、単なるコーディング作業にとどまりません。
Webサービスの設計から開発、運用・保守まで、多岐にわたる業務を担当します。
プロジェクトの初期段階では、クライアントやチームメンバーと要件定義を行い、システムの設計を進めます。
その後はフロントエンド・バックエンドの実装に取りかかり、必要に応じてAPIの開発やデータベースの設計を行います。
開発が完了したら、テストを実施し、バグの修正や最適化を行いながら、最終的なリリースへと進めていきます。
もちろんリリース後にも対応が必要!
運用フェーズでは、サービスが安定的に稼働するために、パフォーマンスの監視やセキュリティ対策が欠かせません。
状況に応じて、新機能の追加やユーザーによるフィードバックをもとに改善を繰り返しながら、より良いWebサービスへと成長させていきます。
学習意欲の高い人はWebエンジニアにより向いている
Webエンジニアの世界は、技術の進化が速く、常に新しい知識を学ぶ姿勢が求められます。
未経験からでもエンジニアを目指すことは可能ですが、独学やスクール、就業先での研修などでの学習を継続しなければなりません。
新しい技術を積極的に習得する意欲がある人は成功しやすいと言えるでしょう。
- ・論理的に考えるのが得意な人
- ・新しい技術のキャッチアップが好きな人
- ・問題解決能力が高い人
- ・チームでのコミュニケーションが得意な人
- ・コードを書くことが楽しいと感じる人
Webエンジニアになるために必要な資格はある?
Webエンジニアになるために、必ず取得しなければならない資格はありません。
ですが以下の資格を取得すると就職や転職に有利にはたらくので、自己学習・成長のためにもここで押さえておきましょう。
- ・基本情報技術者試験(FE)
- ・応用情報技術者試験(AP)
- ・AWS認定資格(AWS Certified Developer – Associate など)
- ・Google Cloud Professional Cloud Developer
- ・PHP技術者認定試験
求人の特徴
- IT業界の需要が高く、未経験でも採用されやすい
IT業界は慢性的なエンジニア不足の状態が続いているため、企業は未経験者でも積極的に採用しています。
特にプログラミングスクールの卒業生や独学で基礎スキルを身につけた人は、ポテンシャル採用されるケースが増加傾向。
未経験者向けの研修制度を整えている企業も多く、現段階での実務経験がなくてもエンジニアとしてのキャリアをスタートしやすいでしょう。
- スタートアップ企業から大企業まで幅広い選択肢がある
Webエンジニアは、スタートアップ企業、大手企業、受託開発企業など、さまざまな環境で働くことができます。
スタートアップでは幅広い業務を経験できる一方、大企業では安定した環境で専門性を深めることができるでしょう。
今後のキャリアの方向性に合わせて、最適な企業を選びやすいことも特徴のひとつです。
- 在宅・リモートワーク可能な企業が多い
Webエンジニアは、パソコン1台あればどこでも作業が可能なため、現代に合った柔軟な働き方が実現しやすいでしょう。
地方在住であっても都心の企業で働ける場合も多く、勤務地に縛られない働き方ができることも魅力です。
想定年収
- ・未経験(1〜3年):300万〜450万円
未経験からスタートした場合、最初の年収は比較的低め。
ですがスキルを磨きながら経験を積むことで、数年以内に収入を伸ばせる可能性が高いでしょう。
- ・中級者(3〜5年):450万〜700万円
実務経験が3年以上になると、開発プロジェクトの中核を担うことが増えてくることが予想されます。
特にフルスタックとよばれるスキルを持つエンジニアは、企業から高く評価される傾向にあります。
- ・上級者(5年以上):700万〜1000万円以上
5年以上の経験があるエンジニアは、システム設計やマネジメントの役割を担うことが多く、年収も大幅にアップします。
大企業や外資系企業では、年収が1000万円を超えるエンジニアも珍しくないのだとか。
- ・フリーランス:案件単価により変動
フリーランスのWebエンジニアは、案件単価に応じて収入が大きく変動します。
スキル次第では、年収1000万円以上を達成することも可能でしょう。
ただし案件獲得や経理管理などの自己管理能力が求められるため、独立は計画的に準備することが重要です。
xhours|Webエンジニアの年収を年代・仕事内容別に紹介!年収を上げる方法も解説
キャリアパス
- ・Webエンジニア → シニアエンジニア
経験を積むことで、技術力を活かしてシニアエンジニアとして活躍できるでしょう。
より高度な開発業務に携わり、チームの技術的リーダーを務めることも。
- ・Webエンジニア → フルスタックエンジニア
フロントエンド・バックエンドの両方をこなせるフルスタックエンジニアになる道もあります。
幅広いスキルを持つことで、より多様な案件に対応できるようになります。
- ・Webエンジニア → テックリード
開発チームのリーダーとして、技術的な指揮を取る立場になることも可能!
プロジェクト全体を見渡し、技術選定や設計方針を決定する役割を担います。
- ・Webエンジニア → CTO(最高技術責任者)
スタートアップ企業では、CTO(最高技術責任者)として経営層に参画することもあるでしょう。
技術戦略の立案や組織づくりに関わる重要なポジションです。
- ・Webエンジニア → フリーランス / 起業
独立してフリーランスとして活動したり、自ら会社を立ち上げたりする道も期待できます。
FLEXY|Webエンジニアのキャリアパス13選|将来のキャリアを考えるべき理由も紹介
Webエンジニアは、スキルを磨けば高収入を得られる可能性が高く、キャリアの選択肢も広がる魅力的な職種です。
未経験からでも大いに挑戦できるため、気になった人はさらに職種研究を深めたり、業種による違いを調べたりしてみるのがおすすめです!